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走ることについて語るときに僕の語ること

走ることについて語るときに僕の語ること走ることについて語るときに僕の語ること
(2007/10/12)
村上 春樹

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『走ることについて正直に書くことは
 僕という人間について(ある程度)正直に書くことでもあった』

と序章で村上春樹自身が書いているように、
この本は「走る」という行為を通じて
村上春樹が自分自身について書いた本です。


『メモワールだと思ってもらっても良い』
と書いてあるけど「メモワール」という言葉の意味がわからない。

調べました。

「メモワール」はフランス語で「記憶」や「記念」の意味で
英語の「メモリー」に相当する言葉だそうです。

簡単に言えば、自伝的内容ってことですね。




ファンとして嬉しいのは、
小説を書き始めた頃の状況や心情を
作者自身が具体的に語っていることですね。

村上春樹が自分自身のことを
(ある程度でも)正直に書いて
それを作品にするなんて、
今まで無かったと思います。

「村上朝日堂」系の書籍でも
はぐらかした側面がどこかに必ずあったし。




神宮球場で(神の?)啓示を受け、
急に思い立って書いたデビュー作「風の歌を聴け」。

その勢いで続けて出した「1973年のピンボール」。

その後、作家として腰を据え
時間をかけて書いた長編「羊をめぐる冒険」。

これがいわゆる「青春3部作」です。




前にも書いたことがあるけど、
村上春樹の作品を初めて読む人には、
「羊をめぐる冒険」をオススメします。

「羊をめぐる冒険」を読むと
作家としての何かが芽吹き始めている
胎動、予兆のようなものが感じられます。

たぶん。




『この小説を書き上げた時、
 自分なりの小説スタイルを作りあげることができた
 という手応えがあった。』

『自分の中にまだ手つかずの鉱脈のようなものが
 眠っているという感触も得たし、
 「これなら、この先も小説家としてやっていけるだろう」
 という見通しも生まれた。』

村上春樹自身がそう確信した作品です。
今回の本でそう書いてます。


こういうことを書いて

「作者が太鼓判を押した作品だ」
「これは作者自身が良いと言ってる作品だ」

と読み手に先入観を与えてしまうのが嫌で、
村上春樹は今まで自分の作品の評価について
ノーコメントを通してきたんだと思います。

でも、そういうのも、そろそろいいかな、
と思えるような心境になったんですかね。






「羊をめぐる冒険」を書いた時に
「手つかずの鉱脈」と感じていたものは
「村上春樹的才能」として次の作品で爆発します。


記録的ベストセラー「ノルウェイの森」です。

赤と緑の装丁のインパクトは
小説に対するイメージすら変えた気がします。

ただ、作品が独り歩きしてしまい、
本人の予想をはるかに超えた反響に
相当な苦労、苦悩があったようです。





そんな時期から今日に至るまで、
ずっと走ってたわけです、この人は。

そしてこれからも走るぞ、小説を書くぞ、と。


すごい人だな。

精神的な一貫性がありますよ。





本題からはそれますが
「走ることについて語るときに僕の語ること」
というこのタイトル、
メタボリックが気になる時代に対して
ちょっとタイムリーな印象もあり、
商業的だと受け止める人もいるのでは。

実際に少しでも読めばわかることですが、
「走ることは良いことだ」的内容ではありません。

ただ、僕も高脂血症だと言われて久しいので、
こういう本を機会に、運動の習慣をつけたいと思います。


※文中『』でくくった文章に関しては
 <走ることについて語るときに僕の語ること/村上春樹>
 から引用させていただきました。




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